2002.08.04UP


『Hello Shakespeare』 インタビュー



今回は「松尾ちゃまのお部屋」と「Bridges」の共同企画ということで夢のインタビューが実現しました。
インストアイベントでお忙しい中、松尾さんと小泉さんが、ニューアルバム『ハロー・シェイクスピア』に
ついてのインタビューに答えて下さいました。お二人一緒のインタビューは初めてでしたが、話がふく
らみ楽しいお話を聞くことができました。松尾さん、小泉さん、スタッフのKさん、ありがとうございました。


松尾さん小泉さん麗しのツーショット
息もぴったりの小泉さん(左)・松尾さん(右)



  すべては選曲会議から始まる

JUNまま(以下JUN): 松尾さん、小泉さん、本日はお忙しいところありがとうございます。『Bridges』の会報の方には詳しく「松尾さんの曲解説」と、「小泉さんのレコーディングレポート」が載っているのですが、今回は「松尾ちゃまのお部屋」のHPを見て下さっているかたでファンクラブの会報を読んでいないかたにも知っていただけるように、会報にも載っていることも質問させていただくかもしれませんがよろしくお願いいたします。
Mikiさん(以下Miki): よろしくお願いいたします。
松尾さん(以下松尾): はい、そうね。

JUN: では、最初にタイトル「Hello Shakespeare」の由来を教えて下さい。
松尾: タイトルの由来?タイトルはいつ決まったっけな・・・
Miki: 選曲会議のあとですか?
松尾: もちろん。すべては選曲会議から。
Miki: 曲の「ハロー・ミスター・シェイクスピア」とアルバムタイトルの「ハロー・シェイクスピア」はどちらが先に?
松尾: 曲が決まったあとですね。アルバムのタイトルはまだ決まってなくて。ただ、「シェイクスピア」という言葉はインプットされてたんだよね。去年の夏くらいからかな。なんとなく。「シェイクスピア」というテーマがあって、それをサエキさんにふって。「シェイクスピアを読んでおくように!」なんて。そんなことないか(笑)。知ってるよね。サエキさんに「シェイクスピアどうだろう?」と言ったら、「あ、面白いですね」って言ってくれて。ちょうど時代的にもね、シェイクスピアの映画とかもリメイクされてたりしてる。

Miki: 松尾さんはシェイクスピアはお好きですか?
松尾: ”シェー”は知ってるけどね。(爆笑)
小泉さん(以下小泉): 古いよね〜(笑)。・・・みんな知ってるってことは・・・(爆)
松尾: シェイクスピアの本はたくさん読んでないけど、映画はね、あったよね。いろいろ。「マクベス」とか昔からいろいろあるよね。「マクベス」はすごいよね、裏切りとか復讐とかドロドロとした・・。その反面、「から騒ぎ」とか軽いものもあるし。古典だよね。ちょっとビートルズ的なところもあるし。簡単にはいえないけどね。ずっと今まで残っているという。ブリティッシュだし。

JUN: シェイクスピアといって、松尾さんがイメージする物語というのは何がありますか?
松尾: う〜ん。特にこれといってはないんだけど、すごくおどろおどろしい感じのところと、軽いのと、二つかな。全体的なイメージで。あと、「シェイクスピア」という響きがね。イギリスでしょ、松尾はね。
小泉: ヘミングウェイじゃないと。(笑)
松尾: ドストエフスキーだよ、次は(笑)。
小泉: 今度はロシアですか?世界の旅を・・・(笑)。次は日本とロシア同時発売!とか。(爆)

JUN: 選曲会議では、曲順が決まってしまうんですか?
松尾: 決まっちゃうのよ。
小泉: 決まってました。
M・J: おお〜
松尾: 全部今までも。いつもね、絶対コレ!っていう感じじゃなくてだいたい決めてて、まぁ、変わることもあるだろうと思いながら、最終的には・・
小泉: 変わったことがないんですよね?
松尾: ないの。これが不思議なのよね。絶妙なのよ。今回も、出来次第によっては変えていこうかとしたんだけどね。
小泉: 「The Music Never Dies」「ハロー・ミスター・シェイクスピア」「青空のDestination」「恋はあやふやで」「雨の日のミセス・ジョーンズ」「僕が蒸気のようにとろけたら」と選ばれたわけです。で、「リプライズ」ができたり「アイビス」ができたりしてはいったから、ちょっと違う感じになったけど、選ばれたのは6曲。
松尾: 「アイビス」も「ジョーンズ」の前奏みたいな感じだったからね。だから本当に曲順どうり。この前、(元葡萄畑の)青木さんが「メモどおりになった!」と感動してましたけどね。意外と選曲会議がすごいんですよね。

Miki: 選曲会議というのは、どのくらい時間をかけて行われるんですか?
松尾: あれはねー、3時間くらいかな。
M・J: ええ〜っ。そんなに短い時間で決まっちゃうんですか〜?(驚)
小泉: 15曲くらいありましたよね。それをその場で1回パーっと聞いて
M・J: えっ。その場で
松尾: そう、その場で回収しちゃうから。
小泉: そう、松尾さん以外誰も知らないの。で、仮のタイトルを全部につけて全員が用紙と鉛筆を持って、「じゃ、1曲目いきまーす」って。で、感想とか書いて。1回じゃわかんないんで、それじゃ、気になった曲・・・5番目聞きたい、とか。
松尾: だからその日までみんな聞いたことないの。
小泉: その場で決まるんですよ。全部。

Miki: 選曲会議で意見が割れるっていうことはないんですか?
小泉: 最初は各自好きな曲が違ってても、いずれ統一されていくっていうか。
松尾: みんながいいなと思ってチェックした曲はまず候補にして。
小泉: 3つくらいは共通するとして、あとの2、3曲がばらける感じで、じゃもう1回聞いてみようとなって。
松尾: こないだもそんな感じだったよね。だから、重なったのはもう1回聞いて、だいたい決まって。
小泉: 全体的にからんでいって、この曲がはいるんだったら、この曲順でこっちの曲じゃないの。とか、じゃあ、その順番で聞いてみようとか。そういうこともありましたね。

JUN: 松尾さんがいれたい曲とかおすすめの曲とかはないんですか?
松尾: 別に・・・ねぇ。
小泉: 結構、そのときはひいてますよね。
JUN: 面白いですね〜ご自分のアルバムなのに・・・
松尾: 大人だから(笑)。いや、ほんと、それを見てるのが面白いのよ。
小泉: ”ラビリンス”とか”一月”とか、ああいうタイプの、もう「松尾ワールドーー!」っていうような曲が落ちちゃったりするんですよ。
M・J: おお〜〜っ
小泉: あれは前やったから。とか・・・
松尾: 今回、何票かとったけど、落ちたのもあるよね。落ちたっていうか・・・
小泉: 岩本さんなんか、最後ね、「なんでアレがはいんないんだーーーっ!」って騒いだんだけど(笑)。アンタも決めたんでしょって。(笑)
(爆笑)
松尾: 司会的には、岩本さんとね、(デザイナーの)秋田さんも意外とね、バランスで。これが来るんだったらこの後はこの曲で、とかね(笑)。
小泉: この曲は次のアルバムの最後だ!とか。(爆笑)
松尾: 岩本くんなんかもう、途中で乗ってきちゃって、ベースラインを左手で弾いちゃったりしちゃって。(笑)
小泉: ポールのように(笑)
松尾: お酒も飲んでないのにハイテンションで。アドレナリンがいっぱいで、あの人、ねっ(笑)。そうやって決まっていって。曲順も決まるよね、やっぱり。同じような曲調は続かないので。ほんとに、今まで完璧に曲順まで決まってるよね。
小泉: で、その順で聞いてみて、最後は満場一致で文句なしみたいな感じで決まりました。
松尾: これからですよね、スタートは。

Miki: 今回特典でいただいたお宝音源みたいに、曲を考えられるときは、英語の詞が多いんですか?
松尾: モチロン。外人だから(笑)。 歌詞は全然ついてないよね。英語がついてるところもあるけど、デタラメ歌詞。ラララ〜とか。
JUN: たとえば、あの曲にシェイクスピアの歌詞がつきましたが、もしかしたら、違う曲が「ハロー・ミスター・シェイクスピア」になったかもしれなということですか?
松尾: かもね。漠然とシェイクスピアはどれかに使おうとは思ってた。でも、あうのがなかったら次のアルバムになってたかもしれないし・・イメージで。あの曲がなんとなくシェイクスピアの感じがしたので。
Miki: 「ミセス・ジョーンズ」にテルミンをいれるというのも決まってなかったのですか?
松尾: まだ決まってない。
Miki: もしかしたら、他の曲にテルミンがはいってたかもしれないのですか?
松尾: そうね、だからアルバムの録音にはいる前に確か「シェイクスピア」という言葉を使おうとか「テルミン」を使うとかは決まっていたけど、どれにはいるかっていうのは全然決まってなかった。

Miki: 最終的にあの曲がシェイクスピアにと決められたのは松尾さんなんですか?
小泉: 松尾さんですよ。歌詞その他に関しては、僕は何にもタッチしてませんから。
松尾: こいちゃんとアレンジし始めてからだよね。
小泉: 会報にも書きましたけど、松尾さんが持ってきた曲はAメロ、Bメロ、サビ、またAメロくらいでフェイドアウトしちゃうんですよ。短いんですよ。
松尾: 曲のイメージはあるけど、曲の構成はまだなの。
小泉: だから、曲の構成を先にして、それからですね、歌詞とかにはいるのは。
松尾: イントロはどうするかとかね。アレンジによっても変わるし。だから、この作業が意外と重要なんだよね。この作業が一番最初で。やってるうちに全曲少しずつ形が見えてくる。その次の段階で、詞を考える。この曲は僕が書こうかなとか。いちおう、今回はサエキ君に書いてもらおうというのはあったけどね。慶一君もやっぱり1曲は・・。それをどの曲にするのかっていうのはこのあたりで決まる。
M・J: ほぉ〜〜っ

Miki: 今回、松尾さんの詞が、すごくストレートな愛の歌というのが多いような気がするのですけれども、そのへんは何か意識されて作られたのでしょうか?
小泉: どうなんですか?ストレートに伝えたい人がいるんじゃないんですかーー?(笑)
M・J: (小声で)きゃ〜〜っ
松尾: いや、そのへんは曲ですよね。ていうかね、自分がどの曲を書けるかわからないところがあって。最初決まってなくて、いろいろとやってるうちに、言葉がね、ハマってくるところがあるのよね。”青空”だったらサビの・・・♪シャイニングとかね、♪悲しみは届かないとか、言葉のフレーズで、このメロディーにこの言葉が欲しいなっていうのが時々あって。それが出てるのが自分が担当する曲。「恋はあやふやで」もね、電車の中で考えてて♪恋はあやふやで・・・いいかもね。♪あべこべ・・う〜ん、いいかも。とか(笑)。だから詞のアイディアがあんまり浮かばなかったら他の人に頼んだかもしれないし。そのバランスだね。最初、ヌードルって言葉も使おうと思ったんだけどね(笑)。そういう感じかな〜。だから、小泉くんとの作業の中でいろいろ決まっていくんだよね。

小泉: だんだん曲のイメージができてきて。
松尾: これはテルミンとか。だんだんにだよね。テルミンはいるんだったらアレかなぁ・・・って。
小泉: で、アイビスは、もともとはミセス・ジョーンズの前になんかテルミンがなってて、ミセス・ジョーンズにはいったらどうだろう・・・っていうのが曲になっちゃったという。
松尾: そうそう。ちょっとしたイントロつけてね。だから、12月から1月までのあの期間がね、実際にやった日にちは一週間くらいかな、あんまりやってないんだけどね、考える時間があるから、その1ヶ月でいろいろ決まっていって。「これは慶一くんに頼もうか」とか「これはシェイクスピアのイメージがあるな」とか、そしてサエキくんにお願いして。
JUN: はぁ〜なるほどぉ〜・・。最初の12月からの1ヶ月が大事だったんですね〜
松尾: そうね、遊んでたわけじゃないんだよね(笑)。1週間しかやってないけど。(笑) でも、今回のレコーディングが、一番楽しかったかもしれないなぁ〜

JUN: すごく、意気がバッチリですよね、小泉さんと松尾さんの。
小泉: すごく面白いですよーー。(松尾さんが)この調子ですから(笑)
松尾: 楽しいのは大事だよね。自分が楽しめないと面白い音はね、作れないから。
Miki: ではもう、お二人のイメージが・・(同じだったのでしょうか?)
小泉: というか、僕は松尾さんのイメージを具体化するのが仕事ですから。・・なんて美しいこと言ってますけど〜(笑)。でも、そういう感じですよ。松尾さんが頭に浮かんだことを、表に出すというか。
M・J: ふ〜む・・・(納得)

JUN: 今回は小室さんはお忙しかったのでアレンジに参加していただけなかったのですね。でも、小泉さんにもお願いしようとも思ってらっしゃったんですよね?
松尾: そう。最初は何曲かね、小室さんと小泉さんにという予定だったんだけどね。
小泉: ねっ。
JUN: そういう形(小室さんと小泉さんが何曲かずつアレンジ)も面白いかもしれませんね。いやぁ〜、小泉さんはいかがでしたか?尊敬する松尾さんと一緒に、全曲アレンジを担当することになって。
小泉: ビビリました!!マジっすかーー?って感じで(笑)
松尾: 最初はちょっと見えないところあったよね、お互い。小泉さんとは(アレンジ)初めてだしね〜。恐る恐る・・・というかやってみましょう、とにかく、という感じで。それがだんだん乗ってきちゃってね〜(笑)
小泉: 小室さんもいますしね。ご意見番として。ここどうしたら良いでしょう?みたいなことを聞けるというのはやっぱり心強いです。
松尾: それは大きいよね。小室さんが全くタッチしないってことになると、またちょっと・・・ね。


  ジャケットの撮影場所は秘密。都内某イギリス領(笑)

松尾ちゃま♪
Miki: 「ハロ・ミスター・シェイクスピア」の外国のかたの声なんですけれども。
松尾: ああ、あれね。
小泉: 松尾さん自ら、録音用MD持って行ったんですよ。
Miki: えーーっ!松尾さんが自ら録音しに行かれたのですか?
松尾: そうよ。だから、街のノイズもはいってるでしょ。
小泉: あの、始まるところのノイズも、あのまんまなんですよ。あとから足したんじゃなくて。
松尾: あれがまた、ちょうど良かったよね。別に計算してないんだけど。
小泉: あれ、小室さんも「えっ!そうなの?あとから足したのかと思ってた」って言ってましたよね。
JUN: あのセリフは最初から外国のかたにお願いしようと思っていたんですか?
松尾: イギリスの人?そうね。入れるんだったら外人(イギリス人)に・・
小泉: イギリス英語をしゃべれる人って、最初いなかったんですよね。
松尾: そう。でも、友達がたまたま知ってて。その人が、意外とこういうのに興味がある人で。
Miki: お芝居をされているかたとかなのですか?
松尾: いや、そうじゃないんだけどね。堅いお仕事の人なんだけど、自分からシェイクスピアのいろんなフレーズを、いろんな表情でやってくれて。普通の素人の人かと思ってたから、ちょうどよかったんですよ。声もいい声してて。
Miki: 松尾さんがご自分で言うとか、そういうことは考えられませんでしたか?
松尾: 自分では考えてなかったね。俺、リバプールなまりがあるから(笑)。それはいいのか。(笑)
JUN: 女性のかたは?
松尾: 女性のかたは、スパニッシュ系かな。あれは僕はとってないので。
小泉: Iさんが録ってきたんですよね。
松尾: そう、二人くらい録って。確か英語を教えてる人じゃなかったかな、二人とも。いろんなパターンで。”I like Shakespeare”ってフレーズもあったんだけど。
Miki: そうなんですか〜。あのセリフは松尾さんが考えられて?
松尾: そうね。

JUN: レコーディングはどのような時間帯で行われたのでしょうか?
松尾: レコーディングは昼間だから、僕ら。普通の会社員のように、5時には帰るから(笑)。
小泉: 12時くらいから始まってね。ウチ(koizumiスタジオ)に来て、昼ごはん食べて、作業はじめて、5時か6時には終わるっていう。
M・J: おお〜〜っ。健康的な!(笑)
小泉: 一晩、考える時間があっていいんですよ。
松尾: 一日、長くやってないんだよね。その点、杉さんなんかすごいよ〜。夜中・・明け方までやってるからね。夜は眠いもの、俺。朝早いから(笑)。
小泉: 最後のほうなんか、うちの近くから電話がかかってきて「これから行くから、タマゴ丼とっといて」とか(笑)。出前のほうが先についてたりして。(笑)

Miki: 話はそれるんですが、今回杉さんのアルバム(LOVE MIX)に松尾さんも2曲ゲストで参加されたそうですが。
松尾: してますよ〜
Miki: 共作もされてるそうなのですが。
松尾: あれ(恋に落ちたなら)は、最近作ったわけじゃなくてもともとあった曲。確かね、「Flowers」のちょっとあとかな。結構前に作った曲で、これがやっと日の目をみるようになって嬉しいですよ。僕は確かBメロ作ったんじゃなかったかな。まだ、聴いてないよね?
M・J: まだですぅ〜〜〜っ

JUN: ジャケットがインフラ・レッドという技法だそうなのですが、あのアイディアは?
松尾: あれはね、前から思っていたので。次は、イラストは飽きたから(笑)。一人が描くと同じような感じになるじゃない。だから。
JUN: 今回やっと松尾さんの写真がジャケットになりましたね。
松尾: 今回ね、アレンジもこいちゃんになって、前と違うからね。本当はね、写真のほうが好きなのよ。イラストはあの当時描いてて、のめり込んでいたからイラストになったけど。写真のほうが作った時の空気とか顔とかが残るじゃない、それがいいのよね。ビートルズでもあるじゃない、「ラバーソウル」の時の顔つきとか空気とか。
Miki: あのポーズは?
松尾: ポーズは別に、たくさん撮ってるからね。指示されたわけじゃなくて、自然とね、確か。指をさしたのもたださしただけなのよ。「何を指してるんですか?」って聞かれるんだけど(笑)たまたま、いろいろやってただけで(笑)。
JUN: 持ってるのは何ですか?
小泉: あれはね、マンドリンですね。

Miki: すごくヨーロッパ的な感じがするんですけど、その点は意識されたんですか?
松尾: それは、そうですね。シェイクスピアだからね。
Miki: 衣装は松尾さんが選ばれたんですか?
松尾: 衣装はね・・いろいろ。他の人のも物色して。中の写真のは自分の。
JUN: 裏ジャケットが溶けてるみたいな感じなんですが・・
松尾: あれはカメラマンの坂本さんがなんか考えてたみたい。
Miki: 撮った中にああいうのがあったのではなくて、最初から動きのある写真をということで?
松尾: そう。あのときは飛んだところを撮ってて。あれは狙っていたんだね。あれもいいよね。
JUN: ジャケットの写真を選んだのはどなたですか?
松尾: 選んだのは、最終的に3枚くらいあって僕らが選んだよね。

Miki: カメラマンのかたはストレンジ・デイズの雑誌のカメラマンのかたなんですか?
松尾: そう、坂本君ね。だからもう、デザイナーの秋田さんともよく知ってて。みんなであらかじめコンセプトを考えていたんだよね、岩本君とも。いろいろ、キーフのね赤外線写真使ったジャケットとか面白くて。
Miki: 中のイラストとかは松尾さんのアイディアですか?
松尾: そう。あれはレコーディング終わってからかな、ちょっと時間があって。たまたま、描くつもりじゃなくて、自分の顔はめて遊んでたら(笑)。
JUN: あのトランプの絵は全部松尾さんがお描きになってるんですか?
松尾: いやいや、(トランプの)元の絵があって。色はね、全部付け替えているんだけどね、トランプにはない色だから。
JUN: ほんとに、松尾さんのお顔がキングにハマって(笑)。ステキですよね。
松尾: いちおうね、描いておかないと。前まで描いてたから。

JUN: ジャケットの撮影場所は・・・どこですか?
松尾: だから、イギリスだって。(笑)
小泉: イギリスっていう地名のところが、あるのよ。
松尾: そう、イギリス領があるのよ(笑)。内緒だからね。
JUN: あら、内緒ですか・・・(残念)
松尾: 知ってどうするの?
M・J: ツアーを組みます!!(爆)
小泉: 同じポーズを撮ろうツアー?(笑)
松尾: 実は九州だよ(笑)。俺の実家の山の近く。(笑)

Miki: 選曲で今回はずれた曲で、また年内にもう一枚というお話がちらっとライブでKさんが言われてましたが、それは考えられますか?
松尾: 年内に?それはKさんの妄想じゃぁ・・(笑)。年内出るのは難しいんじゃないの。まあ、レコーディングにね、はいるっていう可能性はあるけど。ライブもあるし、まずはこのアルバム(「ハロ・シェ」)に専念しないと、ねぇ(笑)。 でも、今回はあるかもね。今回の選曲で・・・
小泉: そうですね。
松尾: 票がはいって、でもコンセプトからちょっとはずれた曲があるから・・。
小泉: バランスがありますからね。 
松尾: こっちが今回はいるなら、これとこれの2曲ははずして次のに入れようとかね(笑)、ありましたから。
小泉: それ以外にも、これからもね、どんどん作られますからね、曲も。
松尾: これが・・大変なのよね、作るのが。夜なべして・・(笑)。この作業が意外と大変なのよ。
JUN: 次から次へと(すばらしい曲が)出てくるのは、やっぱり才能なんですねぇ〜(うっとり)

Miki: ちょっとライブのことをお伺いしてもよろしいですか?もう、一ヶ月をきってしまいましたが。
松尾: きりましたね〜。インストアに気をとられてたから(笑)。小室くんに言われた「そろそろ(曲目)出してくれないと」って(笑)。
Miki: 選曲はまだなんですか?
松尾: インストアが終わってから考えようと思って。いや、ちょっと考えてるんだけどね。今回ほら、二人ゲストがいるじゃない。二人に何を演ってもらおうかと迷うんですよ。自分のはわかるんだけど。これが難しいのよ。
Miki: お二人を別々にと考えてらっしゃるんですか?
松尾: いちおうそう考えてるけど・・・でもまだわかんない。1曲ぐらい重なるのもあるかもしれないし・・。大物二人だから。一人でも十分なゲストだよね。
小泉: 杉さんと白井さん、お二人に先に出てもらえばいいじゃないですか。(笑)
松尾: 「先に出てやっといて、俺あとで行くから」って・・(爆笑)

Miki: 今回は「ハロー・シェイクスピア」のライブっていうことなんですけれども、たとえば小泉さんをゲストにとか、そういうことは考えられなかったですか?
小泉: それはないですね。
松尾: それはね。・・小泉さんはいつでもよべますから(笑)。ねっ。ひょっとしたらいるかもよ〜(笑)
小泉: 観には行ってますよ〜
松尾: 小泉さんには外の音とかチェックしてもらわないとね。
小泉: ただ飲んで観てるだけじゃないんですからね(笑)


  前の2作があるから今回のアルバムがある。
  でも、状況が変わってきたのがいいのかもね。いいパワーが出てるかもしれない。

こいちゃま♪
Miki: ストレンジ・デイズ・レーベルからの最高傑作との声が聞かれるんですが、松尾さんとしては今作についてはどうお考えですか?
松尾: そのへんは意識してないかな。前とは違うからね。比較しようがないというか。前の2作があるから、この3作目がね、あるから。流れがあるから。最高傑作というのとは違うかな。前作2作があって・・その点ではいい流れだよね。
JUN: 今回は、ユーモアが盛り込まれていたりとかあるじゃないですか。これもやっぱり前作2作があるから・・・
松尾: そうね。前作2作があるから、ある意味自信みたいのがあるし、あとは小室さんと小泉さんの違いというのもあるかな。性格の。A型B型とか・・・(笑)
小泉: オレが軽いってことですかね?(笑)

松尾: いやぁユーモアがあるってことだよね。それってあるよね。だから今回のレコーディングは楽しかったよ。いや、前が苦しかったとかいうんじゃなくて(笑)。2つ作っていろいろわかって、その流れが大事なんじゃないかな。しかも、岩本君のところでね。ストレンジ・デイズ・レーベルという、一番出したいところのレーベルで出せてるってところがね。あとは、やっぱり以前の事務所を卒業したからね。今度は自分がいろいろと関わってやってるからね、そういうのもあるんじゃないかな。大変だけど、逆に周りのミュージシャンやスタッフとかもね、協力してくれて。こちらのお二人もね。
小泉: 松尾さんに直接頼まれますからね。一番いいわけですよ。
松尾: だから、今はね、そういった意味でいいバランスなのかな。自分でやるからいろいろ大変だけど、周りのスタッフの人にもやってもらって助かってるの。また、そういういい人が集まってきてくれるのよ、スタッフのKちゃんもそうだし、ミュージシャンも。 だから、そういった意味では前の2作とちょっと状況が変わってきたのがいいのかもね。いいパワーがでてるかもしれない。ハンド・パワーが。酵素パワーが。(笑)
(”酵素パワー”に爆笑)

小泉: 今回、いろいろ、うまく回っていったところがありますものね。
松尾: レコーディングもね、今回打ち込み・・・どうしようかってね。
Miki: 今回全部生ドラムなんですよね。
小泉: 今までは共存してましたからね。全部ナマじゃないから。で、今回チャレンジしたらできたという。
松尾: 今回、ちょっとナマでたたいてもらおうかって(朝ちゃんに)やってもらったら、これがもう、面白かったり。
小泉: 会報にも書きましたけど、「あやふや」のタンバリン、上田さんにやってもらおうかと思っていたのを忘れちゃったり。
JUN: ああ〜あの”チャカチュク”ですねーー!
松尾: 忘れたのが逆にね。昔そういえば、白井君とよく・・・「Help!Help!Help!」の時もやってたのでそれを思い出して。
小泉: あの曲に、”チャカチュク”のほうが絶対いいでしょう〜?
M・J: ぜったいいいですぅ〜〜!!

Miki: 間奏の後の、あの笑ってるのがすごく良いんですが・・・
松尾: あれはね〜小泉さんが、これでいきましょう!みたいなね。
小泉: たまたま笑ってたんですよね。あそこ(演奏)にてきとうなのがはいっているでしょう?変な音もはいってて、仮歌入れてるときに、その変なところを聞いて松尾さんが笑ったんで、これは本番も笑った方が絶対面白い・・・これが良かったですよね。
松尾: 意外とあれ、反響ありますよね。
JUN: 卒倒者が続出なんですよーー(笑)
Miki: 笑っちゃったテイクがあったから、それを使ったのかと思ってたんですけど、そうじゃなかったんですね。
小泉: あれ、3テイクくらいとったかな。3回くらい笑ってもらって、一番いいやつを。(笑)
松尾: 一番笑いの多いやつなんだよね。
小泉: 松尾さんが、これ一番笑いすぎなんじゃない?っていうやつを。確か心配してたんですよね。
松尾: あれはわかんないよね、自分では(笑)
JUN: 小泉さんならでは!の。
小泉: 「ここは笑ってもらわないと困ります!」みたいな。(笑)
松尾: あれはもう、ヒットですよね、小泉さんの。
JUN: ほんとにもう・・・すばらしい!!ありがとうございます、小泉さん!(笑)
小泉: ヒットでしょう?(笑)

Miki: ライブが面白そうですよね。早くライブが聞きたい!っていう感じです。
小泉: ですね〜。♪ちぃがう・・・って歌いださないと始まらないっていうね(笑)
松尾: スリルあるよね、どうなるんだろう。・・・全員笑ったりして(笑)
小泉: お客さんも笑ったりして。笑うまで歌わないとか。
松尾: 笑いはアナタが得意じゃないですか!メリーゴーランドでね(笑)。(注:こちらを参照)
全員爆笑
松尾: やっぱり。笑いの先輩だね、笑いにうるさいのよ。(笑)
小泉: あ、そういうことだったのか・・・(笑)
Miki: じゃ、笑いにこだわったアルバムとか。(笑)
小泉: そうかなぁ・・?(笑)
松尾: こいちゃんじゃなかったら選んでないと思うよ。(笑)

Miki: アイビスの鳥の音っていうのも小泉さんが・・・ですよね。
小泉: そうそう、あれもね。こっそり。
JUN: 素晴らしいですね〜
松尾: 盗録得意だからね。(笑)
JUN: テルミンを演奏されていかがでしたか?
松尾: ああ・・面白かった。結構音量がすごいんだよね、ちょっと離すとうぉ〜んとかいって。スピーカーで聞いてるとすごいよね。存在感が。本当に女性の声みたいで。 

JUN: 「アイビスが目醒める時」のタイトルはどうやってつけたんですか?
松尾: タイトル?なんとなく。そんなもんよ(笑)。アイビスはトキね。タイトルはテルミンを聞く前に決まってたかな。「雨の日のミセス・ジョーンズ」の前の曲だから。「アイビスの飛行」っていう曲がマクドナルド&ジャイルズにあるのよ。キングクリムゾンの前身バンドというか解散したあとの。それもあとで見てみたら、赤外線フィルムで撮ってるんだよね。それがまたいい曲で。それにインスパイアーされたのもある。曲は全然違うけどね、タイトルがね。

Miki: 「雨の日のミセス・ジョーンズ」はタイトルが先だったんですか?
松尾: あれはもう、慶一さんに任せて。
JUN: 慶一さんに歌詞を依頼されるときは何か注文とか・・・”物語風に”とかの指示はあったのですか?
松尾: いや、それはなかったかな。イメージはいろいろ言ったけど。ジャケットのイメージとかね、他の曲のタイトルに「ハロー・ミスター・シェイクスピア」というのがあるとか言ったかもしれないな。この前、別の(ビーチボーイズの)対談で会ったんだけど、慶一君がこの曲のできあがりを気にいっていて、「今度ライブでやってもいいよね?」って言ってた。聞いてみたいよね、慶一さんのミセス・ジョーンズ。結構気に入ってるみたいだよ。ギターも白井君だし、「でました!ムーンライダーズ・オフィス・チーム!」ですよ。そういうわけじゃないか(笑)? この曲でも白井さんが大活躍ですよね。
JUN: 良明さんはフレーズとか考えてきてレコーディングっていう感じなんですか?
松尾: 良明さんの場合はそうね、あらかじめ音とコードとか欲しがりますよね。ある程度、イメージが自分の中でできあがってくるよね。やっぱりアレンジャーだよね。それに、僕のムードはわかってるから、白井さんは。早いよね、別に言わなくても(笑)。ちょっとメールでやりとりはするけどね。

Miki: 2曲目(ハロー・ミスター・シェイクスピア)の白井さんは一人ツインギターですが、白井さんが考えられたんですか?
松尾: あのラインは白井さんのラインだよね。
小泉: そうですね、いきなり弾き始めました。。
松尾: あそこは、ブライアン・メイしちゃうよね、やっぱり、とか(笑)。結構あの曲はギターはいってるよね。
小泉: あとはもう、ドラム・ベース・ピアノだもの。
松尾: コーラスもね、クイーンみたいなところと、Bメロの”すきとおる・・”のところはビブラートなしのコーラスで、あそこはビートルズなんだよね。細かいんだけどね、使い分けている。

JUN: すごいですよね、あのビブラートコーラスは(笑)。
小泉: 今回のほうがよりわかりやすいですよね。メランコリー・ブルースはぱっと聞いたときそんなにわからないじゃないですか。
松尾: 今回はね、狙って(笑)
小泉: オケの中であれだけ聞こえるということは、コーラスだけ聴いたらすごいっスよ。(笑)
松尾: 二人でいろんな歌い方で、ビブラートでね(笑)
Miki: コーラスの加工はなかったんですか?
小泉: 特殊なことはしていないです。20トラック以上つくったかな。どんどんトラック作ってウワーーッとはいってるんです。
松尾: もう、大合唱団的なね(笑)
JUN: そのコーラスだけ聴いてみたいです!!(笑)
小泉: それすごいかも。
松尾: アンソロジーで出すか、それ。(笑)
M・J: あ〜出して欲しいですぅ〜〜

松尾: アンソロジーといえば、こないだのあれ(池袋HMVのインストア)もそうだったよね。半分しか聞こえてこなかったから、僕の曲。(注:松尾さんのライブ中に左のスピーカーが壊れてしまった) ライブのシェイクスピアの時、白井さんのギターがない!とか(笑)。あれでよくやったよね、今考えてみると(笑)
小泉: 「ハロー・シェイクスピア」のサビの白井さんのギターは左からしか出てこないんだけど、左のスピーカーがお亡くなりになってたから・・・(笑)。なんか寂しい・・って。
松尾: その後、サインする時も曲が流れてるから、なーんか違う・・・(笑)。ミセス・ジョーンズなんかベースと僕の歌しか聞こえてこないし・・・。
小泉: ミセス・ジョーンズは、、左からアコギがなって、右からベースが流れるんですよ。で、左がお亡くなりになってるから、ベースしか聞こえなかったの。
松尾: だからアンソロジーみたいなのよね。
小泉: こんなんじゃないのにって・・・。(涙)
松尾: そんな中でよくやれましたよね。あんな時に壊れなくていいのに(笑)。仕方ないけどね。

JUN: 今回古賀さんに初めてギターを依頼されたのですけれども、きっかけは?
松尾: 古賀さんはね、ギターを弾いてもらいたいと前から思ってて。アルバムを聞いてというのもあったけど、イベントで、nestでステージを観たのが大きかったかな。今回、ギター陣も充実したよね。古賀さん、白井君に菊池君でしょ、役者がそろったという感じ。
小泉: 最初、わからなかったから「蒸気」だけ頼んだんですよ。
松尾: そうそう。そしたら良かったからね。性格も良かった。
小泉: 良かったら「青空」も頼もうって、いちおう「蒸気」を頼む日に(青空の)譜面とMDを隠し持って、で、終わってから頼んだんですよね。結構スケジュールもあぶなくて、古賀さんもレコーディングしてたから、その中でなんとか1日とれてよかったです。
松尾: 「青空」もバッチリだったよね、また。大成功ね。今回、そういうの多いよね。テルミンもそうだけど。

Miki: 小泉さんもE.ギター弾かれてるんですよね?
小泉: あれはね、会報にも書いてるけど、イントロのあのフレーズね。厳密に言うと、イントロ8小節あるんですけど、4小節目のここだけ替えたんですよ。(♪ガガガガガ・・・のやつ。わかるかな?笑)
松尾: あのコード進行が良かったよね。
小泉: リードギターとバッキングとアコギがはいってたんですよ、古賀さんがいれてくれた。で、リードのフレーズは変えないで、他を入れかえたの。松尾さんはそこのアコギをね、あまり聞こえないんですが。
松尾: それが面白くなったよね。結果的にはあれが一番よかったよね、イントロは。作り直す前より。
Miki: 結果的には素晴らしい曲になったんですけど、変える時にはすごく冒険ということはなかったんですか?
松尾: そうね、そうそう、どうしようかと。この1フレーズのために古賀君呼んでくるわけにいかないし。苦心の策だったのよ。(笑)


  レコーディングは楽しかった。毎日何かがあるから。

インタビュー松尾ちゃま2
(残り時間が少なくなったので)
JUN: 杉さんと上田さんがコーラスに来られたときのエピソードなどありましたら、何かお願いします。(笑)
松尾: 賑やかでね〜(笑)。こいちゃんが(会報に)書いてたけど、しゃべるんだけど、仕事は進んでという感じだったね。それぞれ、コーラスのラインが決まってるから。仮に作ってあったから。それがなかったらすごく時間がかかるからね。コーラスと追っかけのところね。で、不思議なんだけど、エンディングの♪恋はあやふやで・・・で終わるところ、あの上のメロディ、俺が歌ってるんだけどね・・
JUN: ええ〜っ!あそこは杉さんが歌ってるんじゃないんですかーー?(驚)
松尾: 俺が聞いても杉さんに聞こえる(笑)。ハモの上も自分なんだけど、これはわかるよね。最後はどう聞いても杉君に聞こえるよね。のりうつったのかな(笑)。
JUN: はぁ〜。いいこと聞かせていただきました(感動)
松尾: ああいうこと、あるよね、バンドで。小室さんと僕の場合もあるし。二人でハモルとこれどっちだっけっていう(笑)。そういう化学反応があるよね。

JUN: 「恋はあやふやで」で逆回転になるじゃないですか。あれの元の曲ってあるんですか?
小泉: 元っていうか、バンジョーのフレーズの音源があるんですよ。それをサンプリングして、逆に。いかにもバンジョー集ってやつがあって。あれも松尾さんのアイディアで。
JUN: バンジョーのクレジットがなかったのはそうだったんですか。(笑)
松尾: ゲストよんで弾いてもらったわけじゃないから(笑)。最初はそう思ったんだけどね、はたしてそれを、使わないかもしれないから。やってみてカッコ悪かったら使わないからね(笑)。
小泉: 人よんでまでやって、やっぱり使わないっていうのも悪いじゃない。
松尾: で、ちょうどあったのよ〜その音源がね。

JUN: あと、風祭さんのシャウトなんですが、MDだったんですね。(笑)
松尾: 風祭君も忙しいからさぁ。ほんとは来てもらったらよかったんだけど、なかなか連絡つかないんだよね。だから送ってもらって。
小泉: 「DATとMDどっちがいい?」って聞かれて、MDでって。「え〜みなさん、今週で最後になりましたシャウト講座が始まります」で始まって(笑)。「じゃ、グラムロック風」って、エレキギター(アンプにつないでないやつ)を弾きながらジャカジャカ・・「ワォ!」とかね(笑)。これが10分続くの。(爆)
M・J: ええ〜〜っ!!(きゃ〜っ)聞きたいーーっ!(笑)東さんファンはヨダレがでますね。
松尾: 東くんもよくOKしてくれたよね(笑)
Miki: ただシャウトしただけじゃなくて演奏もあったんですね(笑)
小泉: いちおう、シャウトをするための前奏みたいなね。
松尾: いちおう、キーも教えてあってね。
小泉: 入れる場所も決まってて。でも、東は曲は聴いてないんだよ。
松尾: あれ、急いでたんだよね。ぎりぎりのところでね。
小泉: 速達で送ってきたんだけどね、小泉信彦様って。裏見たら、「鈴木宗男」って書いてあるの(爆)。郵便局の窓口にもっていって速達にしてもらったんだけど、向こうの人も驚いたみたい(笑)。一番騒がれた時だからね。
全員爆笑!!
松尾: 東らしいよね。(笑)


JUN: 「The Music Never Dies」で拍手や歓声がはいるんですが、あれも松尾さんのアイディアなんですか?
松尾: あれはどうだったかな?そうね、ライブ的な歓声が欲しいかなって。あんな広いライブになるとはね。あれは植月さん(の仕事)だね(笑)。ちっちゃいライブかなと思ったら、グラディエイターみたいになっちゃって(笑)
小泉: ある程度は作ってあったけど、あんな風になるとは・・。
JUN: ほんとに、すごいオペラ会場みたいですよね。
松尾: あとから考えたらシェイクスピアだからね、劇場っぽい感じが面白いよね。あれで終わるところがいいでしょ。「蒸気」で終わるとちょっと重いからね。戻ってきてね・・・
小泉: そしてまた最初からリピートしていただくと。(笑)

(ここで松尾さんちょっと席を立つ)
JUN: 小泉さん、よくぞやって下さいました。こんなにすばらしいアルバムを・・・(涙)。 あの、苦労したことってありますか?
小泉: ん〜・・・。全部が苦労ともいえるし、全部楽だったともいえるし。でも、楽しかったですよーー。松尾さんが来る日は、もう、うきうきで。「早く来ないかな〜遅いじゃん」みたいな(笑)。ほんとにワクワクしてましたよ。今日もやるぞ!って。で、毎日かならず何らかの成果があったので。ある日突然、「恋はあやふやで」で「バンジョー入れたらどうだろう」とか「それ、最高かも〜」って。「最初からハモッてみようかな」とか。小さな幸せが毎日毎日あるという。(はあと)
(松尾さん登場)
Miki: 意見が食い違うことってなかったんですか?
松尾: ないことはないだろうけど・・・別になかったよね。俺はもう絶対いやです(笑)なんてことはね(なかった)。
小泉: 二人で何か考えてて、これも悪くないけど、もうちょっといいのがあるはずだっていうのは多分一緒で、どっちかがそれに満足していないっていうか。
松尾: いろいろ試すもんね。まず、このアイディアからいってみて、やっぱダメでしたって(笑)。それがまた面白いんだよね。

JUN: 楽しかったことは何ですか?
松尾: 全部(笑)。楽しかったもんね。毎日何かあるから。コレいいじゃない〜とか(笑)。これがずっと植月さん(トラックダウン)のところまで続くんだよね。
JUN: それでは、大変だったな〜っていうことはなかったですか?
松尾: あったっけ?
小泉: 古賀さんのギターがそうでしたね。蒸気のイントロ、直さなきゃっていう。
松尾: ああ、そうだね、あとドラムも・・。打ち込みをメインでいくのはちょっとっていうのがあってね。ひっかかってたところがあったよね。
小泉: なんかちょっと感じてないなっていうところがあって
松尾: それで生ドラムやってみたところね、もう〜!!。こいちゃんなんか、次の日から顔つきが変わってたもん(笑)。これがまた、いい音に録れてね。あれはミラクルだよね。植月さんもちょうどその時いたんだけど、言ってたもん。
Miki: 朝倉さんは熱をおしてまで・・・。
小泉: そうそう。熱は下がってたみたいなんだけどね。インフルエンザで大変だったみたいなんですよ。


(タイムリミット)
Miki: このアルバムで一番ここを聞いて欲しいというポイントとか特にありませんか?
松尾: 全体だね、流れができてるからね。この曲だけをっていうのがないのよね。だからリクエストとかしてもらうのも難しいのよ(笑)。狙ったわけじゃないんだけど。ジャケットから全部ね、今回のアルバムはそういった意味ではいちばん一体的かもしれないな。それを味わってもらいたいです。
M・J: 本日は長い時間、ありがとうございました!!!
松尾: みなさん、ライブも来てね。(笑)

END

Kiyonori Matsuo(c) 
Nobuhiko Koizumi(c) 
interview by Miki&JUNまま
 
photo by JUNまま 
special thanks to MATSUOチャンネル 



「Brain Park」「Passion Glory」「Hello Shakespeare」の3作ともそれぞれに「松尾清憲」の世界が確立されていて、
そのクオリティーの高さに毎回感動させられるのですが、今回のアルバムではよりポップでロックしている松尾さんが
全面に現れているように感じました。今、ノリに乗ってる松尾さんは、これからも新たな松尾WORLDで私達を魅了して
くださることでしょう!期待しています!!これからもがんばって下さい!                          



大長編インタビューとなりました。(^^)
最後まで読んでくださいましてありがとうございます!
そして、おつきあい下さった、松尾さん・小泉さん、ありがとうございました!

「松尾ちゃまのお部屋」&「Bridges」ならではの、マニアックなインタビューになったのではないでしょうか。
アナタの疑問は解決しましたか?(笑)

これだけお聞きしても、「まだまだお聞きしたいことがあった・・・」というMikiさんとJUNままっていったい・・・(苦笑)
本当は1曲ずつゲストのかたについてもお聞きしたかったのですが、時間の関係でお伺いできないこともありました。
ご了承下さいませ。インタビューの感想など、メール掲示板に送っていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします!(JUNまま)



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