♪空の波紋
    【作詞・作曲:てんにん  編曲:poporush】

 雨に塗り込められた 古い車の中で 今
 こうして二人居る そのことがそれだけで
 時を流す

 窓は白く曇った 君の吐息の傍で ただ こんなに
 静かな日

 黄昏をやり過ごす 声が湿る

 違わぬ想いも
 揃わぬ景色も
 当てない歩みも 銀の海の中
 解く時計にも
 宿る憂いにも
 背く項にも 沁みる Ah

 春に仕立てられた 青い梢の下で つい
 体を引き寄せた あの朝の衣音が
 雨に戻る

 いつも出しそびれた
 長い手紙の束を重ね まだ
 何処かに残すような

 痛みになぞられた もどかしい眼差しで 
 君は笑う

 足りない言葉も
 補う合図も
 後追う素振りも 見せない距離のまま
 その眼凝らしても
 光零して
 濡れる窓の外 煙っていく・・・

 春色の雨



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