玉井ゆうき メジャーデビュー計画

北海道ってどうなのよ!?

其の3


5/3

動物園も行ったし、監獄も行った。
ジンギスカンも食ったし、豚丼も食べた。
刺身なんかも毎日のように食べてるし、北海道でやりたかったコトはほとんどやってしまったかなと。
で、この日は朝から温泉探し。
せっかくなので、秘湯のようなトコも体験してみたいなと。

山道を走っていくと、吹上温泉というのを発見。
ここはスゴかったですよ。
クルマをおりてから真冬のように雪が残ってる崖っぷちを歩いていくと、川のすぐそばに温泉がわいてます。

↑ この先に崖があり、その向こうには・・・・。

 

  

着いたのは昼前で、その時にはオバチャン1名とオッチャンが2名。
その後、写真に写ってる子供を連れたジイチャンが来て、ブラジル人の家族連れ5,6人が来たけれども入浴はせず。
滋賀県から来てるくせに、なぜか「京都から来てますねん」とみんなに自己紹介するオッサンもいました。

ほとんど『放し飼い』の温泉なので、脱衣所なんてありません。
ボロっちいスノコが2枚敷いてあるとこで服を脱ぎ、わりと熱めの湯につかる。
いいッスねえ、こういう硬派なスタイル。
男のくせにわざわざ海パンをはいて入ってるヤツもおったな。
最初から入ってたオバチャンは裸なのにね。
海パン君は、網走監獄で買ったTシャツを着とったので、ほぼ俺と同じようなコースでココに辿り着いたんでしょうね。

恥ずかしがってる姿が恥ずかしいなと思いつつ、さて、上がろうかというような頃合に、24,5才くらいのカップルが登場。
パチパチ写真を撮りあったり、「スゴイね!」を連発したあと、男子は服を脱いで温泉の中へ。
女子はスノコのトコで待機。
う〜ん、これはちょっとあがりにくいぞ・・・・。

こっちはなにもやましいことはないのでコソコソする必要なんてないけど、
だからといってあまりにも堂々と「オリャオリャ オリャー!」といくと、それはそれで変態ですからね。
『大人の男性』としての対応が問われる状況でした。
結果的には恥じらいのないハダカのオッチャンでしたけどね。
服を着て、さっき来た崖っぷちを戻っていくと、温泉には入らんかったブラジル人ファミリーが雪遊びに熱中。
3,4才の子供と一緒になって42,3才と思われる父親や母親が、斜面の上からズルズル滑り落ちてきます。
ちゃんと止まれないと、そのまま奈落の底へ落ちてしまうという危険な状況。
とばっちりをくらってこっちも道連れにされたらたまらんので、急いでその現場を離れました。

 

温泉からあがり、気の向くままにクルマを走らせていると、富良野ビール館というのを発見。
おなかもすいてたので、これは行くしかない。
ビールは4種類もあるので、全部呑んでみた。
レストランにはでっかいウッドデッキがあり、そこで豚肉やジンギスカンを食べながらビール。
草原というか牧草地帯のような風景がドバッと広がってるのを眺めながらのビール。
北海道にハマる人の気持ちがわかってきたような気がしたッス。

富良野から南西方向へ走り、夜は鵡川という街の温泉へ。
どこの学校か知らんけど、高校球児が遠征試合の帰りかなんかで温泉に立ち寄ったらしく、かなりの賑わい。
温泉に入ってるのに、ちょっと疲れたッス。

風呂から出て、同じ施設内にあるレストランへ。
レストランというか食堂みたいなお店。
ゆっくりビールが呑みたかったので、肴になるようなメニューがあったらいいなと。
で、見つけたのがコレ↓

イカ1匹まるごとと、シシャモとかホタテを炭火で焼いて食べる。
なにがスゴイって、焼肉屋みたいに各テーブルに換気扇があるわけでもないのに、カンテキを使って焼いて食べるんやからね。
煙の対策とか何も考えてないしね。
ダイナミックなお店でした。

 

 

5/4

なにも計画を立ててなかったし、下調べもなかったのでどこへ行けばいいのかわからない。
そういうわけで、道に迷ったら『食』か『浴』。
この日も昼前から温泉探し。
超メジャーどころの『登別温泉』がわりと近いようなので、そっちへ向かって進む。
途中で『登別カルルス温泉方面』と『登別温泉方面』の分岐点があり、

カルルス → カルピス → 乳白色 → 素晴しい温泉!

という勝手なイメージを抱き、登別カルルス温泉方面へ。
実際は乳白色でもなんでもなく、無味無臭無色の温泉でしたけどね・・・・。

これじゃちょっと物足りないなあと思い、本家の登別温泉方面へ。
風呂から上がってすぐにまた風呂というのもおかしな話なので、登別の温泉街にあるクマ牧場に行ってみることに。
駐車場の入口で、まず駐車料金を払う。たしか1,000円くらいやったと思う。
で、そこから今度はロープウェーに乗って牧場まで行くんやけど、入園料にビックリ!
大人1名2,520円!

ロープウェーの往復運賃も含まれてるとはいえ、旭山動物園の580円と比べてみると高すぎるような・・・・。
でも、もうすでに駐車場代を払ってしまってるしね。
牧場に行くことなく帰ってしまうと、1,000円払った意味がまったくない。
おそろしいぞ、クマ牧場。

せっかくなので行きましたけどね。
売店でビールを買って、それを呑み終わる頃に山の上にあるクマ牧場に到着。
その名のとおり、クマがいっぱい。
みんなデカイ。



↑ 油断してると噛まれます

 

わりと寒いくらいの気温やったけど、それでもけっこうなニオイでした。夏はスゴイと思うよ。
昼過ぎだったのでクマにとっては昼寝の時間帯なのか、クマ達はダラダラと寝そべったり座り込んだり。
ビー玉くらいの大きさのエサを売店で買ってそれをみんながクマめがけて投げるんやけどね。
手の届く範囲だったら食べるけど、ちょっとでも『的』からはずれたら知らん顔。
食べ飽きてるんやろね。

しばらくクマを見物したあと、同じ敷地内にあるアイヌの小屋みたいなトコへ。
アイヌの人達の使ってた道具や衣服などが展示してあったり、木彫りのおみやげが売ってたり。
たまたまアイヌの人達のショータイムみたいな時間帯だったので、いちおうそれも見物。
オジサンやオバサンが唄ったり踊ったり。
最後の最後で、「じゃあ、せっかくなので皆さんも御一緒に!」みたいなノリになり、
木刀みたいなのを渡されて一緒に踊らされたッス。
頭にはワラで編んだハチマキをのせられて。
恥ずかしかったッスよ。

 

牧場から出て、次は登別温泉の源泉みたいなトコを見物。
湯気がモワモワと立ち上る火星のような荒涼とした風景の中をしばらく歩くと、ボコボコと井戸の中で温泉が湧いてました。
ココは本格的な温泉の匂いがしてたので、期待できそうな予感。
で、銭湯みたいな日帰りの温泉へ。
うん、期待どおりの乳白色の温泉。
有名な温泉だけあって、人の数もハンパじゃない。
湯舟も3コくらいあったと思うしけっこう広いんやけど、足を伸ばしてゆっくり入浴できんかったような気がする。
お湯自体はホントによかったけどね。


登別のあと、洞爺湖方面へ。
伊達市のあたりで外も暗くなり、おなかもすいてきて晩ゴハンを食べられるトコを探してみたんやけど、
「びっくりドンキー」とラーメン屋くらいしかない。
北海道での晩ゴハンがラーメンというのはちょっとアレなので、もうちょっと西へ進むことに。
虻田町という淋しい街で、焼肉屋を発見。
牛肉や羊肉を焼いて食べる。
ジンギスカンはうまいッスね。
北海道に来てから3回目かな、ジンギスカン。
もちろん、ビールもうまい!

 

 

5/5

いよいよ最終日。
この日の夜中に出るフェリーで京都に帰るので、小樽港がある北に向かって進む。
まず、朝風呂。
洞爺湖温泉は丘の上みたいなトコにあり、湯舟から洞爺湖がズバーンと見えて気持ちいい。
黄色いお湯で、時間帯的にお客さんが少ないせいか熱めのお湯もまた気持ちいい。
うどんやそばなどのカンタンな食事もできるみたいやったけど、ココでは何も食べない。
昨日から目をつけてたウニ丼を食べようと、虻田町に逆戻り。

味噌汁の中にちっこいホタテが入ってて、そんなサイズのは見たことなかったのでちょっと感動。
ウニ丼もメチャメチャうまかったです。これで1,500円は安いと思うよ。
強いめの浜風が吹くバルコニーで食べたんやけど、きざみ海苔が飛ばされてしまってタイヘンでした。
店内で食べたほうがいいッスね。

洞爺湖から北に進み、山間にあるひと昔前のドライブインのような風情のワイス温泉へ。
北海道最終日なので、温泉を見つけたらガンガン行くことに。
ココはかなり硬派な温泉でした。湯治場やね。
浴場は、真ん中に大きな浴槽があり、その周囲にカランがあるのみ。
露天風呂とかサウナとか一切ナシ。
とにかく黙って風呂に入れ!というような昔気質の温泉。
こういうトコも好きですよ、俺。

そこからしばらく走り、『旅』のスタート地点やった余市へ。
ここで中途半端な時間の食事。

 

お鮨ともう1枚のわかりにくい写真は、あわびのお造り。
これが北海道での最後の食事。
なにを食べてもうまいぞ、北海道。

 
帰りの船旅に向けて、食べ物や飲み物の買物。
小樽港のすぐ近くにある巨大なスーパーで。
船の中のレストランをあてにしてると、時間に縛られてゆっくりできないからね。

買物のあと、最後の温泉。
小樽港の近所にあるオスパ
パッと見たカンジはどこにでもあるようなスーパー銭湯っぽいんやけど、塩辛いお湯でなかなか気合いの入った温泉。
広いめのサウナもあるし、露天風呂もあるし、港のすぐ近くなので出港ギリギリまで温泉を味わえるのでいいッスよ、ココ。
敦賀港や舞鶴港の近所には何もないのでメチャメチャ不便やけど、小樽港はホントに条件が整っていていい港です。

 

そして、5/6の21:00頃に舞鶴港に到着。
けっこうなスピードで家まで100kmほど走行。
23:00頃に家に着いたかな。
敦賀も舞鶴も、家からの距離はほぼ同じ。
でも、敦賀は遠く感じるし、実際に時間もかかる。
北海道はそんなにしょっちゅう行けないけど、もしもまた3年後くらいに行けるとしたら、
次は行きも帰りも舞鶴港を使いたいな。
そして、次は冬に行きたい。
真冬の最北端に行ってみたいッスね。