Peer -音楽雑記-



発表会 0406

 2 度目の発表会は 2004 年 6 月。
 REMEDIOS の「遅い旅立ち」は、実は発表会にかける線で選んだ曲だった。が、曲そのものがそういうものだったのか、ピアノ アレンジはなんだかつまらない。
 ということで、西村由紀江の「終わらない坂道」。大作だし一発かますにはちょうどよかろう (なんだよ、「かます」って)。

 難しいポイントがいくつかある曲なのだが、それがいつまでもクリアできない。インストラクターの ai さん (仮名) は OK だと言ってくれるが、本人が納得しない。気ばかり焦る。
 で、1 週間前に、アドバイスにしたがって、録音してみた。そうすれば客観的に問題点を把握できるであろう。しかし。
「結構、弾けてるじゃん」
 厚かましい。
 内容の当否はともかく、肩の力は抜けた。そのままのペースを維持することに。

 さて当日。
 今回の出番は前半である。しかも、列車の遅れで来てない人がいるとかで繰り上がった。どうせ緊張してるんだから、一人分や二人分の繰り上がりは問題にならない。
 座る。前と同じように、ai さん (仮名) が横から最後のアドバイス。
 鍵盤の上に手を置いて深呼吸、一時停止。最初がフォルテなので、そこでヘマするととてもみっともない。
 最初の関門は、指を開いたアルペジオ。ここで失敗。失敗ではあるが、音が出なかった、という失敗なので、大勢には影響なし。むしろ、ほらやっぱりこんなもんでしょ、という開き直りでリラックスできた。同じアルペジオがもう一度出てくるのだが、そこもミス。一貫性があっていいやね。
 さて盛り上がるところへ。なにせ、いつものレッスン室と違って会場が広いので、思いっきり弾いてもうるさくはならない。日ごろの憂さを晴らすべく (おい) 鍵盤を叩く。その勢いを借りて 1 オクターブを駆け上がる。
 あ。
 また音が抜けた。
 で、エンディング。

 つまり、失敗はあまたあれど、曲を知らない人ならわからない、という失敗ばっかり。ピアノがうまい人なら、不自然だ、ということには気づくかもしれない。

 ほかの人の演奏はどうか。
 本来、弾き直したり、止まったり、というのはタブーなんだそうである。間違ってもそのまま進むべきなんであるらしい。
 とはいっても、そうやってしまうのは無理もない。そういう人はいっぱいいる。
 だが、それぞれによいところがある。音が自然できれい、アルペジオの粒が揃っている、強くないけど通る音などなど。
 俺のピアノにはそれがない。致命的なミスもないが、特別に誉めるところもない。
 根が大雑把だから、芸術点が低くなるのだろうかね。
2004/11/07
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