第344回 日曜地学ハイキング記録
日曜地学ハイキング記録

初冬の大蔵鉱山・正丸峠をたずねて



第344回日曜地学ハイキングを平成12年12月17日に実施しました。
 正丸峠は、伊豆ケ岳ハイキングの玄関口として知られています。この付近には、赤色チャート・砂岩・粘板岩・緑色岩・石灰岩といった1〜2億年前の地層(秩父中・古世層)が分布しています。チャート層の中には、むかしマンガンを採掘した鉱山跡も見られます。
 この大蔵鉱山以外にも、秩父〜奥多摩にかけての山中には、かって(特に第二次大戦中)、いくつものマンガン鉱山がありました。現在ではそのすべてが閉山・廃坑となり、ズリ(廃石捨て場)の跡さえわからなくなっている状況です。
 マンガンは、地殻中では平均で0.1〜0.2%と比較的多い元素ですが、鉱床は限られています。主に海嶺付近の海底で、熱水からの沈殿物として鉱床がつくられます。
 このように海底でつくられたマンガン鉱床が、どうして秩父〜奥多摩の山中でみつかるのか、というと、沈み込む海洋プレート上部の堆積岩が陸側にくっついた、付加体という構造をつくってきたことによるものです。


12月17日  西武秩父線正丸駅 改札前 午前9時半集合
         解散は、 同駅 午後4時頃


持ち物;弁当、筆記用具、雨具、ハンマー、軍手、新聞紙、ビニール袋
参加費;100円
案 内;力田正一(早稲田大)醍醐裕史(川越商高)丹下一夫(日曜地学の会)


今回は案内パンフをもってハイキング記録といたします。

下の関連するハイキング記録を見てください。秩父中・古世層のチャート・砂岩・粘板岩・緑色岩・石灰岩などや付加体・プレート沈み込みについての説明が載っています。

武川岳〜二子山 石をみながら山登り
初夏の秩父路の中生層をみよう
新緑の武甲山をたずねて
梅花ほころぶ越生路をたずねて〜黒山三滝
五日市の鍾乳洞と石灰岩
紅葉に色づき始めた二子山を登る

























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